![]() | (光文社古典新訳文庫) サン=テグジュペリ(著), 野崎歓(訳) ![]() souiunogaii評価 |
内容紹介
砂漠に不時着した飛行士の「ぼく」。その前に突然現れた不思議な少年。
ヒツジの絵を描いてとせがまれたぼくは、ちいさな星からやってきた王子と友人になる。
王子の言葉は、ずっと忘れていた、たくさんのことを思い出させてくれた。
「目ではなにも見えないんだ。心でさがさなくちゃ」。
聖書、資本論の次に多く翻訳された作品と言われている、サン=テグジュペリの名作『Le Petit Prince』。
班権消失により2005年以降に国内でも10冊以上の"新訳"が出版されていて、今回読んだ本書もそのうちの一つだ。
オリジナル版とされる内藤濯がつけた「星の王子さま」という天才的なタイトルをあえて使わずに、野崎歓は「ちいさな王子」というタイトルを考えた。
本書のあとがきには、小さな王子の小さな物語というイメージを大切にしたかった、というようなことが書かれているが、なるほど訳者によってちょっとずつ違う世界観を生み出させるこの物語には、何とも言えない深さを感じる。
大人になるにつれて見えなくなってしまうもの、忘れてしまうもの、でも本当は失ってはいけないもの、そういう大切なことを思い出させてくれるこの物語を読むと、
「あぁ、自分も大人になってきたのだな」っていう風に感じるし、また「この王子のような素敵な心を持ち続けていられたらな」とも思う。
ふとした瞬間に突然思い出して、無性に読み返したくなる、そんな不思議な魅力が、この物語にはある。
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