![]() | (ベスト新書) 林總 souiunogaii評価 |
内容紹介
利益には「品格」がある
川田麗奈の勤めるアクセサリー会社は、第3四半期まで赤字だった。決算期間近で売上げがほしい。社運を賭けた千円商品を発売し、蓋を開けてみれば、税引き前利益が十億円の黒字になっていた。
しかし、業態の変更にともない早期退職者の募集が同時に始まった。「なにかある」と感じた麗奈は、同期の一郎、後輩のユリとともに、ワインバー「ポワロ」のマスターのアドヴァイスを受けながら調査に乗り出し、会社が手を染めている不正の事実をつかんでいく……
利益とは何か。利益には「品格」があるか。利益が出ているように見せかけるには、どのような方法があるのか。
そして、リストラ指名を受けた麗奈と一郎の運命は?
著者の林總さんは、公認会計士、税理士で、LEC会計大学院の教授という「会計」のエキスパート。
そんな林さんが、粉飾決算をテーマにした小説で会計のポイントを教えてくれるのが本書だ。
とにかく、面白かった。
小説として、読み物として、非常に完成度が高い。
主人公の川田麗奈の正義感あふれる姿には、読んでいて胸が熱くなったし、ハラハラドキドキのストーリーも、よくできている。
同じ会計の小説では、山田真哉さんの「女子大生会計士の事件簿」も大好きだけど、本書は物語としての奥深さが一段上をいく感じだ。
もちろん、会計学のエッセンスがきちんと詰め込まれていて、大切な事項・用語は図を使って丁寧に解説してくれている。
利益は、単純に収益から費用を差し引いた結果ではなく、経営者の価値観が色濃く反映されたものです。
会計センスを身につけるポイントは、こうした認識に立った上で、会社で起きている現実と会計数値を照らし合わせて「何故だろう」と疑問を持つことです。
林總さんは、他にも会計に関する本をたくさん書かれているので、それらもぜひ読んでみたい。














