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2007-11-08

『中卒の経済学』高木明房 を読んで


中卒の経済学―経験と知識から知恵を-それが「賢者」という者の資質 「路地裏」経済・金融考高木 明房中卒の経済学
経験と知識から知恵を―それが「賢者」という者の資質
「路地裏」経済・金融考
(明日香出版社)
高木 明房

souiunogaii評価 ハート2つ

内容紹介
中卒だからこそ書ける経済学がある!
誰もが勝ち組になれる訳ではない。誰もが上流の仲間に入れる訳でもない。では、そんな人は負け組みに甘んじるしかないのか?
死ぬまで下流呼ばわりされ続けるのか?食われる運命しか待ってないのか?
答えは「ノン」である。
食う側にならなくても、食われないように生活することはできるはずである。
食われないようにするには、寝て食って遊んでいても知識は身に付かない。本を読み、新聞に目を通し、世の中の仕組みを少しだけ知って、その知識と自らの経験で我が身を武装すれば黙って食われることはない。
オレは知っている。
金持ちになって美味い物を食うのも結構なことに違いないが、それだけがすべてではない。美味い物を食うのが幸せなのではなく、何を食っても美味いと思えるのが幸せなのだ。

タイトルの通り、本書の著者は中卒(高校中退)だ。
貧乏だった高校時代、カンニングを見つかった親友が教師に殴られるのを見て、その教師を殴り、退学になったという。
その後、著者はマンション建設現場で働く大工になった。

本職は大工、金融・経済に詳しい、執筆活動もしている、実に面白い方だ。
彼がなぜ金融・経済の世界に詳しくなったのかは、本文の中でじっくりと語られているが、一言で表せば「必要とされたから」だろう。
もくじ
第1講 今さら人に聞けない「バブル」
第2講 奥様も大学教授もすなる「株」
第3講 他人を信用して任せる「投資信託」
第4講 宝クジで考えるとわかる「オプション取引」
第5講 大豆の中に世界が詰まっている「商品取引」
第6講 誰がトクをしているのか「クレジットカード」
第7講 一般教養としての「闇金」
第8講 どう記録され利用されるのか「個人信用情報」
第9講 金融学を学ぶ宝庫「MONEYの寺」
補講 大学教授とパチンコ屋の社長

タイトルには「経済学」という言葉を使っているけれど、本書は、大学の先生の書く難しい経済学の教科書的なものとは全然違う。
また、会計士やエコノミストや弁護士が書くような本とも違う。

本書の内容は、現代の社会で毎日を生きていくために、一般庶民に必要とされる知識を、一般庶民の目線から、“分かりやすく”説明したものだ。

キーワードとして登場するのは、
バブル、株、トレード、信用取引、投資信託、商品先物取引、オプション取引、宝クジ、保険、競馬、金取引、クレジットカード、闇金、詐欺闇金、個人信用情報、ブラックリスト、消費者金融、金融教育
など。

上のキーワードを見て、
「株や先物取引なんて、私はやらないから関係ない」
「闇金や消費者金融なんて、私には関係ない」
と考える人がほとんどかもしれない(私も読む前はそう思っていた)
しかし、本書はそういう「金融の知識なんて、日々の生活には必要ない」と思っている人に向けて書かれた本だし、著者も、一般庶民にもっとしっかりと金融教育をするべきだと述べている。私もその通りだと感じた。

誤解なきようにしてほしいので、念のために言っておくけれど、本書は株のネット取引で儲けてやろうとか、上手なローンの組み方とか、賢い倹約・節約術とか、そういう類の軽いノウハウを紹介しているものでは、決してない。

金は天下の回り物とは、古くからある言い方だけれども、実にその通りで、
無関係だと思っている人にだって、知らないうちに様々なつながりかたで金融と関係している。

「一般庶民に必要な、教養としての金融知識」というものがある。
その意味を、本書を読んで実感して頂きたい。
豪華な弁当を食いながら審議している高学歴の人は知らないのかもしれないが、返せない状況にありながら金を借りに行く人がどれだけいると思っているのだろうか。
正規業者が貸してくれない、となると次に行くのが甘い言葉で債務者を誘い込む闇金ということになる。規制を強化するのも結構なことなのかもしれないが、どうせなら同時に学校教育で金融、経済のことをしっかりと教えて欲しいと願うのはオレだけだろうか?

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