![]() | はじめての行動経済学 (紀伊国屋書店) マッテオ・モッテルリーニ(著) 泉典子(訳) ![]() souiunogaii評価 |
内容紹介
経済学って、こんなに人間的で、面白い学問だったのか。
最新の行動経済学は、経済の主体であるところの人間の行動、その判断と選択に心理学の視点から光を当てる。
そこに見えてきたのは、合理性とは似つかない「人間的な、あまりに人間的な」一面。
クイズ形式で楽しく読み進むうちに、「目からうろこ」、ビジネスでのヒントに溢れ、お金をめぐるあなたの常識を覆す。
もくじ
パート1 日常のなかの非合理
1 頭はこう計算する / 2 矛盾した結論を出す / 3 錯覚、罠、呪い / 4 「先入観」という魔物 / 5 見方によっては得 / 6 どうして損ばかりしているのか / 7 お金についての感覚
パート2 自分自身を知れ
8 リスクの感じ方はこんなに違う / 9 リスクとの駆け引き / 10 知ってるつもり / 11 経験がじゃまをする / 12 投資の心理学 / 13 将来を読む
パート3 判断するのは感情か理性か
14 人が相手の損得ゲーム / 15 怒れるニューロン / 16 心を読むミラーゲーム / 17 理性より感情がものを言う / 18 人間的な、あまりに人間的なわれわれの脳
サブタイトルの「はじめての行動経済学」の通り、いわゆる行動経済学・神経経済学の一般向けの入門書です。
ここ数年の流行なのか、同様の内容の本は何冊か出版されていますが、本書の特徴は、まず読者に簡単な選択をせまる問題を与え、その答えがはたして理論経済学的に合理的といえるものなのか、どうしてそんな選択をしてしまうのか、をじっくり丁寧に解説してくれるところ。
例えば、こんな感じの問いがある。
問12(二者択一)
あなたは次の2つのどちらかを選ぶようにと言われた。
A 賞金は低いがもらえる確率は高い(7000円が80%)
B 賞金は比較的高いがもらえる確率は低い(7万円が10%)
あなたはどちらを選びますか?
ぱっと直感的に出した答えと、確率論的に期待値を計算して出した答えと、どちらが合理的でどちらが人間的なのか。
「なるほどなぁ」と感心する話が展開された後に、各章ごとに「教訓」としてのまとめがある。
話題は幅広く、読みやすく、面白い。
本書を一冊読む通すと、行動経済学の基本要素がおおよそ網羅できるようになっている。キーワードとして登場するのは、以下のものたち。
選考の逆転、保有効果、コンコルドの誤謬、サンクコストの過大視、アンカリング効果、ヒューリスティクス、代表性、利用可能性、少数の法則、平均値への回帰、後知恵、ホモ・エコノミクス、フレーミング効果、損失回避、省略の誤り、後悔回避、プロスペクト理論、ポートフォリオ理論、自信過剰、ピーク・エンドの法則、ゲーム理論、ソマティック・マーカー仮説、時間的な選考の逆転
後半では、最新の脳科学の話にまで触れられている。
こういう本を読んで、頭の上では知ったつもり・分かったつもりになったのに、日常生活でいざ実践する段階になると、やっぱり「あぁまたやってしまった」と失敗・後悔を繰り返してしまう。
人っていうのは、自分のことも他人のこともまだまだ分からないことだらけで、それでもちょっとずつそれが研究によって理論化されてきているのは、とっても面白い。
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