2008-06-08

『LAST[ラスト]』石田衣良 を読んで

LAST (ラスト) (講談社文庫)石田衣良LAST [ラスト]
(講談社文庫)
石田衣良


souiunogaii評価 ハート3つ

内容紹介
もう、あとがない!でも明けない夜はない。

“現実”に押しつぶされそうになった7人の、予想もできない反撃!
外国人窃盗団に雇われ、通帳から現金をおろす出し子の男が最後に打った手は(「ラストドロー」)。
住宅ローンに押し潰されそうな主婦が選んだ最後の仕事とは(「ラストジョブ」)。
リアルで凶暴な世界に、ぎりぎりまで追い詰められた者たちが、最後に反撃する一瞬の閃光を描く。明日への予感に震える新境地の連作集。

もくじ
ラストライド
ラストジョブ
ラストコール
ラストホーム
ラストドロー
ラストシュート
ラストバトル


石田衣良が書く、「人生の終わり→再出発」をテーマにした短編集。
爽やかさはあんまり無い。どちらかといえば、暗く沈んだ重たい物語。
7作の中で一番好きなのは、「ラストホーム」かな。
職を失って、アパートを追い出され、上野公園でホームレスの仲間入りをして、雑誌集めを始める男の物語。
クリスマスシーズンの商店街で、彼がなけなしのお金で肉屋のローストチキンを買うシーンがあるんだけど、それが何とも言えないくらい、すごく美味しそうな表現で描かれている。
1個350円のチキンを、しばらく迷った後に、我慢できなくなって買ってしまい、涙を流しながら食べるそのシーンが、何故か非常に印象に残ったのだ。
お金があって、好きなものが食べられるということが、どんなに幸福なことか、あらためて強く実感させられた。

何でもない毎日をただ平凡に過ごしながらも、お金の心配をせずに暮らせることが、人生においてどれほど重要な基本要素なのかを感じる。



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