![]() | (河出書房新社) 綿矢 りさ ![]() souiunogaii評価 |
内容紹介
チャイルドモデルから芸能界へ――
幼い頃からTVの中で生きてきた美しくすこやかな少女・夕子。
ある出来事をきっかけに彼女はブレイクするが!?
成長する少女の18年を描く、芥川賞受賞第一作。
綿矢りさの小説を読むのは2冊目。前に読んだのは『蹴りたい背中』。『インストール』は、映画は観たけど小説は読んでない。
いや、特に興味のある作家というわけではないのだが、この本は表紙が良かったので思わず手にとってしまった。
で、中身はというと、半分くらい読み進めても、「この物語はどこへ向かおうとしているの?」という疑問に少しイライラさせられるほど、ゴールの見えない展開だった。
ゆっくりだし、淡白だし。
(もし、作者が綿矢りさではなかったら、途中で読むのをやめてたかもしれない)
小学生のときにCMデビューし、中学生のときに人気が上がってきて、高校生のときにブレイクして、そんなタレント少女・夕子。
マネージャーとして夕子の仕事の一切を仕切ろうとする母。
その母と心に壁をつくられ、別居している夕子の父。
沖島のアドバイス以来、夕子は将来について訊かれると「夢を与える人になりたいです」と答えるようになった。しかしくり返していくうちに舌に違和感が出始め、自分が発している言葉の意味を考え出すと分からないことだらけだった。
「夢を与えるって、どういう意味なの?」
そして、「芸能界という世界は…」と考えさせるラスト。
『蹴りたい背中』とは打って変わって、この『夢を与える』は300ページもあるずいぶん分厚い小説だ。
そして文章は、淡々とした、温度の感じられない、どこか冷めてる感じのするものになった気がする。
こういう書き方もするんだ、と。
でも、中学生・高校生の女の子の、ちょっとずつ変わっていく心の様子を描くのが上手いなと思い、やっぱりこれは綿矢りさの作品だ、と。











綿矢さん新刊でませんね。
はやく読みたいです。
「インストール」、「蹴りたい背中」と比べて、文体が大分変っていたのが印象的でした。
終始淡々とした書き方でしたが、内容は重いものがあったなと思います。
栄光→スキャンダル→破滅という夕子の人生が、最後まで救いのないものだったのが、今までの作品と違ってちょっと後味が悪かったと思います。
でも芸能界の闇を見たような気がして、かなりリアリティはありました。