2007-11-27

『最速への挑戦 新幹線「N700系」開発』読売新聞大阪本社編 を読んで

最速への挑戦―新幹線「N700系」開発 (東方出版)読売新聞大阪本社最速への挑戦
新幹線「N700系」開発
(東方出版)
読売新聞大阪本社

souiunogaii評価 ハート3つ

JR東海・JR西日本が共同で開発を進めてきた最速の次世代新幹線車両N700系。
その開発の大詰めを追う、読売新聞大阪本社版の連載(2004年1月〜05年3月)と、2000年に大阪府内版で連載された「新幹線物語」をまとめる。
新幹線の開発に情熱を傾けた鉄道技術者たちの熱い思い、現場の苦闘を、多くのカラー図版と共に綴る

今年2007年、N700系という新しい新幹線車輌がデビューした。
速度はもちろん、乗り心地・快適さにおいても、これまでで最高の新幹線に仕上がっているという。ある意味での「完成形」だ。
もくじ
I 最速への挑戦 新幹線「N700系」開発
第1章 技術者たちの挑戦
第2章 こだわりの技術
第3章 先行試作車
番外編

II 新幹線物語
第1章 夢に向かって
第2章 進化する車両
第3章 高速鉄道の未来

本書には、そのN700系の開発の物語が、主として技術者たちにスポットを当てて描かれている。
東海道の線路にはカーブが多い。そこを減速せずに走行するための数々の新技術。
高速化に伴う騒音問題・振動問題を解決するための試行錯誤の連続。
そして、高速化・省エネ化のための徹底した軽量化。

最先端のモノつくり技術の話が、簡潔明快な文章でとにかく「分かりやすく」読めるのは、本書が新聞の連載記事を元に作られたものだからか。

JR東海、JR西日本、日本車両、日立製作所、川崎重工、三菱電機。
限界を超える高いレベルが要求される世界で、それぞれの技術者たちの、苦しみながらも「何とかして実現させてやるんだ」という、その姿が、たまらなく輝いている。カッコいい。

革命と言われた300系を作ったJR東海、世界最高速の500系を作ったJR西日本。
N700系では共同開発という形を選んだ2社の、鉄道会社としての性格の違いなんかも説明されているが、これもまた興味深い。

本書に書かれているのは、N700系のことだけにとどまらない。
0系、100系、300系、500系、700系と続く東海道・山陽新幹線の歴史。
現場からトップまで、様々な立場のJR職員たちの思い。
リニア計画を含む、将来の新幹線への展望。
さらには、ヨーロッパ・東アジア諸国など海外の高速鉄道の話も。

私が小学生のときに、300系がデビューした。
「この新幹線は、何てカッコいいんだ!」と興奮したのを今でも覚えている。
「大人になったら、この新幹線の運転士になりたい」などと思ったりした。
まさに、あこがれの超特急だった。
その300系や500系が、N700系の投入に伴って東海道新幹線から徐々に引退していくというニュースを聞いたときには、あらためて時代の流れとテクノロジーの進化を思い知った。

スピード、快適、利便性の向上は、まさに「すごい」の一言。
次は、料金でも「すごい」と思える改革を、JRに期待したい。

n700.jpg
新しい新幹線N700系スペシャルサイト :JR東海
新幹線ガール (メディアファクトリー)徳渕 真利子新幹線ガール
(メディアファクトリー)
徳渕 真利子


souiunogaii評価 ハート4つ

【関連記事】
『新幹線ガール』徳渕真利子 を読んで


この記事へのコメント
コメントを書く
Name:

URL:

Comment:

認証コード:


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

『新幹線ガール』徳渕真利子 を読んで  :そういうのがいいな、わたしは。(読書日記)  2008-10-04
Excerpt: 新幹線ガール (メディアファクトリー)徳渕真利子 内容紹介 「働く人を励まして話題のベストセラー!」 2006年8月の朝日新聞「天声人語」で紹介された東海道新幹線パーサー・徳渕真利子さんが語る「パーサ..
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。