2007-11-17

『コップとコッペパンとペン』福永信 を読んで

コップとコッペパンとペン (河出書房新社)福永 信コップとコッペパンとペン
(河出書房新社)
福永 信

souiunogaii評価 ハート2つ

内容紹介
一行先も予測できない!
母から娘へ――娘から息子へ……
赤い糸がつなぐ現代家族の非人情物語を描いた表題作を含む、短篇3本に書き下ろしを加えた著者6年ぶりの大暴走小説集。阿部和重氏推薦。

もくじ
コップとコッペパンとペン
座長と道化の登場
人情の帯
2

いやいや、これはどんな言葉で表現したらいいのか、
そう「まるで場面が次々に移り変わり、あれ?が連続する、まさにそんな夢を見ているような」そんな感覚に捕まってしまった。

一読しただけでは、―いや、繰り返し読んだとしても―意味を把握できないというか、
蜃気楼のように、見えているのに手で触れることができない、というか、
実に不思議な世界観だ。しかし、私はこういうの、嫌いじゃない。

文体は挿入文(英語の論説文を日本語に訳したような)が多く、登場人物の描き方も、セリフも、ストーリーも、今までに私が読んだことのない種類のものだった。

一行一行のつながりが、散文という世界で、どこまで飛ぶと、意味まで飛んじゃうか、意味まで飛んだとして、それはどんな状態か、どんな光景が見えるのかというのを自分で試しながら書いてったものですね。みずたまりを飛び越えたその足で、次に、ビルとビルのあいだを飛んでやろうと、文字通りの無謀な飛躍をもとめるみたいなものです。ほんとにそんなことすれば死んじゃうわけですが、言葉の上でなら、みずたまりを飛ぶことができればビルとビルのあいだも飛ぶことができる。
福永信『コップとコッペパンとペン』刊行記念特別インタビューより

この本の魅力を分かってもらうには、もう実際に読んでいただく他に方法がない。


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