2010-04-25

『星のしるし』柴崎友香 を読んで

星のしるし星のしるし
(文藝春秋)
柴崎友香


souiunogaii評価 

内容紹介
大阪に暮らす29歳の果絵(わたし)は、祖父の死をきっかけに体に不調をきたす。
会社の同僚、友人の紹介で、占い≒スピリチュアルカウンセリングへ。
恋人・朝陽の家に入り浸るカツオは、独自の霊感で宇宙人襲来の恐怖を語り出す……。
今まで通り笑いの要素は織り込みながらも、ホラー作家としての新境地を開拓した新作長編。

柴崎友香さんの『星のしるし』、これまで読んだ他の作品とは違う、新たな柴崎ワールドを発見した気がする。

占いとか霊的なものとか、はたまた宇宙人とか、現実と非現実が絶妙なバランスで織り交ざった不思議な雰囲気が物語全体に漂っていて、
あぁ柴崎さんもこういう作品を書くんだって。
見上げると、周りを囲むマンションに区切られて、青い空があった。雲はなくて、高さがわからなくなって怖くなるような濃い水色一色の空だった。そこから、鳩が数羽飛んできて、滑り台の向こうに降りた。灰色の羽根を閉じ、地面を、なにかを探して歩き回り始めた。

でも、主人公の"わたし"が持つ清々しくサラサラした香りはやっぱり柴崎作品に共通しているもので、自分と周囲の間に微妙に隙間を作りながらもそれが全然嫌な感じじゃない、何とも言えない不思議な魅力があって、読んでいてたまらなく気持ちがイイ。


わたし自身は、占いとかはあまり信じたり気にする方ではないし、女の子が占いにハマる理由がいまいち分からないんだけど、本作品を読んで、あぁ結局こういうことなんどよな、みたいなことが見つかった気がした。


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