2009-11-01

『薄闇シルエット』角田光代 を読んで

薄闇シルエット (角川文庫)薄闇シルエット
(角川文庫)
角田光代


souiunogaii評価 

内容紹介
恋も、仕事も、友情も……「大人」になれず、惑いまくっているけど、いつかきっと、なにかつかめる著者渾身の傑作長編

「結婚してやる。ちゃんとしてやんなきゃな」と恋人に得意げに言われ、ハナは「なんかつまんねえ」と反発する。共同経営する下北沢の古着屋では、ポリシーを曲げて売り上げを増やそうとする親友と対立し、バイト同然の立場に。結婚、金儲けといった「ありきたりの幸せ」は信じにくいが、自分だけが何もかも見つからず、もう37歳。ハナは、そんな自分に苛立ち、戸惑うが……。
ひたむきに生きる女性の心情を鮮やかに描く傑作長編。


『薄闇シルエット』特設ページ:角川書店


主人公のハナちゃん、彼女のような人、私は好きだな。
ハナちゃんみたいな生き方をできる人を羨ましいと思うし、応援したいと思う。
友情も、恋人も、結婚も、仕事も、家族も、いろんな問題を抱え悩んで、
今のこの瞬間の自分を大切にしつつも、未来のことも考えていかなきゃならなくて、
大変ことはたくさんあるんだけど、でも現実に背中を向けずに懸命に前に進んでいく、
みたいな、何だか上手く表現できないけれど、とにかく幸せをつかもうと頑張っているその姿が、とってもイイんです。

家族や友達や恋人や仕事仲間が、自分には手に入らないものを持っていることに対して、羨ましがったり、ひがんだり、嫉妬したり、そういういかにも人間ぽい部分をきちんと描きながら、こんなにも魅力を感じさせる主人公、素敵な物語だ。
なんにもつかみとっていない、なんにも持っていない―それはつまり、これからなんでもつかめるということだ。間違えたら手放して、また何かつかんで、それをくりかえして、私はこれを持っていると言えるものが、たったひとつでも見つかればいいじゃないか。

よし、私だって何か見るかるまで頑張ってやるんだ、そういう気持ちにさせてくれる力が、この物語にはある。


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