2009-09-19

『ALMA電波望遠鏡』石黒正人 を読んで

ALMA電波望遠鏡 (ちくまプリマー新書)ALMA電波望遠鏡
(ちくまプリマー新書)
石黒正人


souiunogaii評価 


内容紹介
アンデスの巨大な“電波の眼”

光では見られなかった遠方宇宙の姿を、高い解像度で映し出す電波望遠鏡。
物質進化や銀河系、太陽系、生命の起源に迫る壮大な国際プロジェクト。
本邦初公開!

もくじ
はじめに―私たちは波に囲まれて生きている
序章 アンデスの巨大電波望遠鏡ALMA
  ALMAは何の略? / 野辺山からALMAへ
第1章 電波で宇宙を見る
  1.電波とは何か / 2.宇宙からの電波はどのように発見されたか / 3.光でみる宇宙、電波でみる宇宙
第2章 日本の天文学の歩み
  1.光の天文学から電波天文学へ / 2.国際共同プロジェクトALMA
第3章 ALMAで何が見えるか
  1.宇宙の夜明け / 2.「第2の太陽系」を見る / 3.生命の起源に迫る
第4章 電波望遠鏡のしくみ
  1.干渉計とは何か / 2.ALMAの観測装置
おわりに

2011年の本格運用開始を目指して、国際プロジェクトとして建設が進められている電波望遠鏡「ALMA」。
著者は、その国際プロジェクトに参加している日本人スタッフの石黒正人さん。
一般の人に分かる言葉で、電波天文学の過去・現在・未来を語ってくれた一冊です。

南米チリのアタカマ高地、標高5000mの砂漠のような場所に、巨大な電波望遠鏡が80台。
プロジェクトに参加するのは、アメリカ、カナダ、EU、日本、台湾。
計画が動き始めたのは2001年頃。全体の総予算は1200億円だとか。

電波望遠鏡と言えば、すぐに思い浮かぶのは映画『コンタクト』。
ジョディ・フォスター演じる天文学者が、アレシボ電波望遠鏡や、ニューメキシコのVLAで遥か彼方から発せられた電波をキャッチしようと奮闘する姿がとてもカッコ良かった。
目では見えない宇宙のメッセージを、複数のパラボラアンテナを組み合わせた「電波干渉計」という特別な観測によって、宇宙の謎を解明しようとする。
天文学者の人たちの熱意が、プロジェクトの中にいる石黒さん自身の言葉から、リアルに伝わってきて、なんだかわくわくしてくる。

現地の建設風景や、観測画像など、本書にはカラー写真も豊富に掲載されていて、それらを見ていても面白い。
学問的な難しい話題にも結構触れられているんだけれど、難しい内容をできるだけ簡単な言葉で説明してくれているのも嬉しい。
ALMAでは、これまで日本が蓄積してきた電波天文学の研究や、技術開発の成果が最大限生かされており、世界のパートナーからも重要な一員であると尊敬されています。ALMAが完成すれば、ハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡が完成したときのように、素晴らしい研究成果が新聞等をにぎわすことになるでしょう。そのときが楽しみでなしません。

alma_web.jpg
ALMA WEB SITE (English)

alma_j.jpg
国立天文台 ALMA Home Page

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