2009-01-17

『ラジオデイズ』鈴木清剛 を読んで

ラジオデイズ (河出文庫)鈴木清剛ラジオデイズ
(河出文庫)
鈴木清剛


souiunogaii評価 ハート3つ

内容紹介
追い払うことも仲良くすることもできない男が、オレの六畳で暮らしている……。二人の10年ぶりにあらわれた同級生との気まずくやるせない1週間を奇跡的なまでのみずみずしのみずみずしさで描き、たちまちベストセラーとなった
第34回文藝賞受賞作

今日の新聞に「大卒就職内定率5年ぶり悪化」という記事があった。
"やりたいことを見つけられない若者"なんて言葉が一時期よく使われていたかれど、あの場合の"やりたいこと"って一体何なんだろう?
そんなことを、この小説を読みながら考えてしまった。

主人公はカズキ。21歳。高校を卒業後、カセットテープを造る工場のラインで働いている。実家を出て、今は一人暮らしをしている。

それと、カズキの彼女のチカ。20歳。ファッションの仕事がしたくて、専門学校に通っている。

そこに、ある日突然、カズキと小学5年のときに同じクラスだったサキヤが訪ねてくる。
カズキのアパートに1週間居候させてくれ、と。

3人に共通しているのは、"やりたいこと"が今はできていない、ということ。

自分のやりたいことが分らなかったり、選んだ道が正しいのか悩んでいたり、たとえやりたいことが見つかっていても、それを実現させるための方法を求めてさまよっていたり。
3人は、狭い安アパートの部屋で一緒に酒を飲み、またあるときは川に沿って土手を歩いたりしながら、はっきりと見えない自分たちの未来への思いを口にする。

あるとき、サキヤがカズキに言った言葉が、何だかとても印象に残った。
「知ってる?ホントにやりたいことがあったら、簡単に言わないほうがいいんだぜ」
「なんで」
「口に出せば出すほど、言葉で形になっちゃうんだよ。形になっちゃったらさ、人間はもう行動しようとしないんだぜ。喋ることでエネルギー使い果たしちゃうんだ。カズキの周りにもいるだろ。熱く語ってるやつら。ああいうのは、それで終わりだな」
「そうかな」
「言葉にしないかわり、強く想うんだ。凄く強く想って信じていれば、きっと現実になる」





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