![]() | (河出書房新社) 丹下健太 ![]() souiunogaii評価 |
内容紹介
第44回文藝賞受賞作
同棲する彼女の収入で暮らす高橋の、猫探しと仕事探しの日々はいつ終わる?
「読ませる、笑わせる、唸らせる」藤沢周氏、
「全編に漂う、乾いたユーモア」高橋源一郎氏他、選考委員を唸らせた、明け方の青い光に彷徨う青春小説。
表紙の写真がとてもイイ感じだなと思って、それで気に入って手に取ったこの本。
著者の丹下健太さんは、1978年生まれ。
会社を辞めて、フリーターを経て、小説家デビュー。
そんな若い作家さんの書いた、主人公の若いフリーターの男の、普通の日常を描いた小説。
こういう普通の物語、私は大好きだな。
主人公の高橋は28歳。大学卒業後、短期のバイトを続けるフリーター。
同棲している彼女のめぐみは、石を拾って集めるのが趣味。
めぐみの猫マリーを探すために、就職活動とバイトの合間の暇な日に、高橋は町を歩いて回る。
"高橋は"という三人称を使いながらも、心情描写では、主体を省略した文章によって、一人称のような効果を感じさせる、独特の表現。
読点が多く、会話文も多い。
とにかく、丹下さんの文の一つひとつが、良い。
独特の空気、雰囲気を持っている。
これは、読んでもらえれば、きっとわかると思う。
好きな人はきっと好きだ。
「お前もそこにいるだろうが。あっちもこっちもそっちもどっちも同じだろ。所詮こことそこの違いだろ。偉そうに。そんな遠くにゃ誰もいけねーよ」
丹下健太。次の作品も、ぜひ読んでみたい。








