2008-12-31

2008年12月の当ブログのアクセス状況


12月に読んだ本は5冊と、ちょっと少なめでした。
それでは12月の月間アクセス報告です。
2008年12月のアクセス状況
・セッション数:743(一日平均23.97)
・ページビュー数:1266(前月比171↓)
・ユニークユーザー数:571(前月比174↓)

記事タイトル別のアクセス順位は以下の通り。
1. 『ひとり日和』青山七恵 を読んで
2. 『やさしいため息』青山七恵 を読んで
3. YUKIの本まとめ (確かに > YUKIかわいすぎだろ)
4. 『現代語訳 舞姫』森鴎外 井上靖(訳) を読んで
5. 『プロの論理力!』荒井裕樹 を読んで
6. 『レンタル・チルドレン』山田悠介 を読んで
7. 鬼束ちひろの新曲「蛍」がとってもイイ!
8. 『オアシス』生田紗代 を読んで

そして2008年12月に私が読んだ本の満足度ランキングです。
1位 『クワイエットルームにようこそ』松尾スズキ を読んで
クワイエットルームにようこそ (文春文庫)松尾スズキクワイエットルームにようこそ (文春文庫)松尾スズキ

2位 『絶対、最強の恋のうた』中村航 を読んで
絶対、最強の恋のうた (小学館文庫)中村航絶対、最強の恋のうた (小学館文庫)中村航

3位 『ひとり日和』青山七恵 を読んで
ひとり日和 (河出書房新社)青山七恵ひとり日和 (河出書房新社)青山七恵

また、今月もAmazon.co.jpを通して、当ブログで紹介した本を購入していただくことができました。ありがとうございます。
これからも当ブログをよろしくお願いします。

走ル (河出書房新社)羽田圭介走ル (河出書房新社)羽田圭介

妄撮 モーサツ(講談社)妄撮 モーサツ(講談社)




2008-12-27

『迷惑メールは誰が出す?』岡嶋裕史 を読んで


迷惑メールは誰が出す? (新潮新書)迷惑メールは誰が出す?
(新潮新書)
岡嶋裕史


souiunogaii評価 ハート3つ

内容紹介
危険、そのクリック、ちょっと待て! あなたのアドレスは世界中に漏れている……。

見知らぬ相手から、なぜ次々に怪しいメールが届くのでしょうか?
あなたのメールアドレスが、どうして世界中に知れ渡ってしまうのでしょうか?
迷惑メールを送ると、一体誰にどんな利益があるのでしょうか?
そして、この無差別なメール攻撃はどうしたら防げるのでしょうか?
企業の通信システムを麻痺させ、人心をも破壊する迷惑メールの全貌を解明し、現代のネット社会の闇に迫ります。
もくじ
まえがき
第1章 天災より恐い迷惑メール被害
 全世界の1日のメール数は約1530億通。うち迷惑メールが85%!
第2章 なにが迷惑なのか?なぜ迷惑なのか?
 迷惑メールのルーツを探る。国や法律はどこまで守ってくれるの?
第3章 メールのメカニズムを知る
 メールはどうやって送受信を行うの?そのシステムに潜む落とし穴!
第4章 誰が出すのか?なぜ送るのか?
 なぜあなたのアドレスがわかるのか?真犯人をつきとめる!
第5章 迷惑メールを防げるか?
 無差別攻撃は、なぜ行われるのか?防御のための知恵を明かす。
第6章 秘伝・迷惑メール対処法
 もう悩まされないために……迷惑メールよ、さようなら!
あとがき

岡嶋裕史さんの本を読むのは、『ウチのシステムはなぜ使えない』『暗証番号はなぜ4桁なのか?』に続いてこれが3冊目。

本書は、いわゆる"迷惑メール"(未承諾広告メール、ウィルスメール、フィッシング詐欺メールなど)と言われるものについて、岡嶋さんが情報セキュリティの第一人者として、一般ユーザに対して分かりやすく説明したものです。

最初に、そももそ迷惑メールとは何?ということからスタートして、
法律的な定義や、具体的な迷惑メールの種類などを語ったあとに、
メール送受信における技術的なしくみを、けっこう詳しく丁寧に説明してくれます。
専門用語の解説は必要十分ですし、図表もふんだんに使われていて、とても読みやすいです。
このあたりは、岡嶋さんのこれまでの著作でも保証されているので安心です。

そして、後半では迷惑メールを送ってくる犯人の話に入っていきます。(フィルタに抜け道を作ってしまう方法や、架空請求・フィッシング詐欺の手口)
私がけっこう驚いたのは、
ビジネスとしての迷惑メール送信代行業は寡占化が進んでおり、200人ほどのスパマーが全体の8割を送信しているとの報告もあります。迷惑メールの送信代行料もかなり低価格だと言われています。
しかも、京都大学の高倉弘喜准教授は、スパムメールへの返信率が0.001%を超えれば広告主は採算がとれてしまうと試算しています。そのため、迷惑メールに広告を出す人は後を絶ちません。

という話です。インターネットというメディアのすごさを感じます。

その後に書かれている、迷惑メール撃退法や、防御法などの話は、
ネットに関わる人なら、一度は見聞きしたことのあるべき一般的な話
(技術的な対策、ユーザのセキュリティ意識、法整備の必要性の各面からの話を網羅的に)
になっていますが、それでもやはり大切なことがたくさんです。

特に、岡嶋さんの次の言葉は印象に残ります。

これを今後も享受し続けるために、すべてのインターネット利用者、メール利用者がもう一段階突っ込んだ情報リテラシを持つ必要が出てきたのだということです。一部の悪意のある人たちのせいで、よけいなコストを投じなければならない現状には憤りを感じますが、これは多くの社会システムに敷衍できることなのだと思います。

迷惑メールの被害者にも加害者にもならないために、こういう本を一度は読んでおくべきだと思います。

岡嶋研究室:関東学院大学(経済学部)

【関連記事】
『暗証番号はなぜ4桁なのか?』岡嶋裕史 を読んで

『ウチのシステムはなぜ使えない』岡嶋裕史 を読んで
2008-12-23

『絶対、最強の恋のうた』中村航 を読んで


絶対、最強の恋のうた (小学館文庫)中村 航絶対、最強の恋のうた
(小学館文庫)
中村 航


souiunogaii評価 ハート5つ

内容紹介
社会科教師のおでこのテカリ占いをしては大受けしていた陽気でマシンガンな中学時代からクールで一目置かれる弓道部員の高校時代を経て、大学生になった私がしたことは、恋をすることだった。遠くの的を見抜く力のおかげで視力が2.0以上になっていた私はその年の秋、キャンバスで遙か遠くから歩いてくる同じ学年の男の子に「今度は的じゃなくて、別のものを射抜くことにしたんです。例えば男子とか」と笑いかけていた。
付き合いはじめて3か月。幸せすぎるくらい楽しかった。でも、ある程度規則正しい生活を美しいものと感じてきた私は、ふと怖くなり、彼にこう告げた。こんな風に付き合うのは、私には無理かもしれない――。彼はゆっくり時間を置いてから、こんな提案をした。毎日死ぬほど会う生活をやめ、デートは週末に1回、電話は週3回にする。それで、無理だったら、もう一度考え直せばいい――。
全力疾走を終えたあと、ゆっくり並んで歩きながらトラックを周回するような日々。そんなある種健全で、美しいモラトリアムな時間が、ゆっくりと確かな時を刻み、輝きはじめる。
累計18万部突破のロングセラー『100回泣くこと』に続く、初恋青春小説の誕生。

最近、河出書房新社の小説ばかりを好んで読んでいたのだけれど、たまには小学館の小説もいいじゃないか、と。
で、読みました、中村航の『絶対、最強の恋のうた』です。
中村航さんは初めて読む作家さんですが、1ページ目からすぐに
(好きだな、この人の書く文章、私は)とそう思いました。

物語は、「大野君」と「私」という同じ大学に通う2人の男女の恋を、互いの目線からそれぞれの想いを語り形式で書いたもの。
前半の2章「スクランブル」「突き抜けろ」は、大野君を一人称「僕」として、彼の浪人時代から現在までを描いている。
それに続く後半の2章「春休み」「最強の恋のうた」は「私」の目線から、彼女自身の中学時代から現在までを描く。

双方の目線から、相手のことをどんな風に見て、何を感じて、どんな気持ちをこめて一つひとつの言葉を口にしていたのかが、場面ごとにとても丁寧に表現されている。
特に、2人がつき合い始める直前のときの、相手に対して抱いていた感情なんかや、つき合っているときの、次に会う日を待つ間の心の中の様子とかの表現の仕方は、本当に上手いなと思う。
私が電話するのは23時前後だったが、彼からかかってくるのは、全く正確に23時だった。時計を合わせておけば、5秒前からカウントダウンすることもできる。
今夜も私は、電話を握って構えていた。23時ちょうどに音が鳴り、鳴ったと同時に出る。百人一首の達人みたいに。
もしもし、と彼の声が聞こえ、私は可笑しさと嬉しさで、ふふふ、と含み笑いをしてしまう。

もちろん、本作品の物語の中心になるのは、2人の恋の話。
そして、それを支えるように大野君と私のそれぞれの独立したエピソードが入ってくる。
例えば、彼女の中学生・高校生時代のエピソード。
もやもやとした中高生独特の"何か"を持ちつつも、若いときの"さわやかさ"を感じさせる。

そして、大野君の方の話も、素敵なものばかり。
大学の友人の坂本、留年してる先輩の木戸さん。
3人の男の「まさに青春」という感じの熱いエピソード。
これがなかなかイイ。
3人で木戸さんの安アパートで鍋を食べ、お酒を飲んで、語り明かすシーンや、
突然思いついて、深夜にレンタカーで富士山まで行って、朝日に染まる雲海を眺めるシーンなんかは、最高だ。
ああ、大学生のときって、こういう意味不明なむちゃくちゃなことが、たまらなく楽しかったよな、と読んでいていろんなことを思い出す。
特に、木戸さんの口から出る言葉が、いちいち何故かカッコいい。
本当にこんな人が身近にいたら、きっと素敵だろうなって、私もそう思う。

と、こういう一つひとつのサブストーリーが、2人の恋愛物語を、よりいっそう深いものにしてくれている。
だから恋人たちは歌えばいい。絶対に最強な恋のうたを。
誰にも聞き取れない特別な声で。あのスパイラルに守られながら。
かけがえのない何かのために。安らかに。朗らかな気持ちで。
不確かな絶対を祈りに変えて、私たちはどこまでも歩き続けたいと願う。

そして、最後の章「冨士に至れ」はエピローグ。
このまとめ方も、私は好きだ。
読んだ後には、とてもいい感じの余韻が残って、心地よい。

中村航、さすがだな。気になる作家リストに追加決定。
他の作品も、ぜひぜひ読んでみようと強く思う。

中村航公式サイト

作家の読書道 第57回 中村航:WEB本の雑誌
100回泣くこと (小学館文庫)中村航100回泣くこと
(小学館文庫)
中村航


【関連記事】
『夏休み』中村航 を読んで
『僕の好きな人が、よく眠れますように』中村航 を読んではてなブックマーク
『リレキショ』中村航 を読んで
2008-12-20

『ひとり日和』青山七恵 を読んで


ひとり日和 (河出書房新社)青山七恵ひとり日和
(河出書房新社)
青山七恵


souiunogaii評価 ハート4つ

20歳フリーター女性の何でもない平凡な日常を、特別な感性で描いて芥川賞。
内容紹介
20歳の知寿が居候することになったのは、71歳の吟子さんの家。奇妙な同居生活の中、知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋にあてられ、成長していく。
選考委員絶賛の第136回芥川賞受賞作!

主人公は知寿、20歳、フリーター。
彼女は、母親の転勤を機に埼玉から上京。遠い親戚である71歳のおばあさん吟子さんと小さな一軒家で二人暮らしを始める。

前作『窓の灯』『やさしいため息』と同じく、若い女性の淡々とした日常を、一人称わたし目線で、その独特の感性で描いた、これぞ青山七恵スタイルな物語。

舞台は京王線沿線で、知寿がバイトするのは笹塚駅の売店。
都心から適当な距離にある、実に平和そうな町の感じが、物語の雰囲気にぴったりな感じがして、何だかとってもイイ。
知寿と吟子さんが暮らす家も、駅のホームから見下ろせるところにある。
この「駅」っていうのが、物語の中では不思議な存在感を持っていた。

京王線と言えば、私は広末涼子のTVCMのイメージが強くて、それも手伝ってか、実際に行ったことはなくても、その町の光景が眼に浮かんできて、何度も行ったことがあるような気さえしてくるから不思議だ。

YouTube:KEIO TVCM「あたたかい街」篇


バイトをして、恋をして、吟子ばあさんやその周りの人たちと会話して……
そうやって何人かの人たちと関わり合いながら、一年間という時間の中で、知寿は何かしら次へのスタートのためのヒントを見つける。
救いようがない。いつになったら、ひとりじゃなくなるのだろうか。思って、はっとした。わたしはひとりがいやなのか。ひとりがいやだなんて、子どもじみていて恥ずかしいと思っていたのに。

「自分探し」というような恥ずかしさのあるカッコよさがあるものじゃなくて、そこまで立派で大げさなものではないけれど、それでもきっと自分にとってのプラスになるものを得ることができたんだと確かに感じられる。

そういう、はっきりとした言葉にはできないものを、本当に丁寧なメッセージ性のある形で上手く描いているから、青山七恵の文章は素敵なんだと思う。

160ページの物語は、春・夏・秋・冬・春の手間、と章立てされていて、
季節と主人公の心情の移り変わりとをリンクさせた構成も、シンプルだけれどとてもしっかり考えられてる。
「吟子さん。外の世界って、厳しいんだろうね。あたしなんか、すぐ落ちこぼれちゃうんだろうね」
「世界に外も中もないのよ。この世は一つしかないでしょ」
吟子さんは、きっぱりと言った。そんなふうにものを言う吟子さんを、わたしは初めて知った。


[書評]ひとり日和 by斎藤美奈子:asahi.com

【関連記事】
『やさしいため息』青山七恵 を読んで

『窓の灯』青山七恵 を読んで
2008-12-15

情報セキュリティアドミニストレータ試験の結果


su2008
10月に受けた情報セキュアドの試験の結果が本日発表されたのですが、やはり不合格でした。
su2008score.jpg
次回試験からは情報セキュアドは、テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)と統合されて情報セキュリティスペシャリストになるんですが、また再チャレンジです。

IPA 情報処理推進機構:情報処理技術者試験

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情報セキュリティアドミニストレータ試験を受けてきました
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