2007-11-30

ブログ開設から4ヶ月がたって


このブログを始めてから、4ヶ月がたちました。

11月は、更新頻度が先月に比べて落ちてしまい、記事数も少なくなってしまいました。11月に読んだ本は19冊。
それに伴ってか、アクセス数も先月よりも減ってしまいました。

では、11月のアクセス状況です。

・アクセス総数:980(1日平均:33)
・ユニークアクセス総数:608(1日平均:20)


記事別のアクセス順位は、

1位 ユニクロのヒートテックインナーのCM(麻生久美子と大森南朋と松田龍平と熊木杏里)がいい感じ
2位 『熱い書評から親しむ感動の名著』 を読んで
3位 『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ ハイテク海洋動物学への招待』佐藤克文 を読んで
4位 ポアンカレ予想「100年の難問はなぜ解けたのか 〜天才数学者 失踪の謎〜」NHKスペシャル を見て。
5位 『アッシュベイビー』金原ひとみ を読んで
6位 『夢見る黄金地球儀』海堂尊 を読んで


今後もこのブログでは、私が読んだ本の感想を中心にしながら、その他の話題も適度に織り交ぜつつ、続けていこうとおもいます。


2007-11-30

『袋小路の男』絲山秋子 を読んで


袋小路の男 (講談社文庫)絲山 秋子袋小路の男
(講談社文庫)
絲山 秋子


souiunogaii評価 ハート3つ

内容紹介
指一本触れないまま「あなた」を想い続けた
高校の先輩、小田切孝に出会ったその時から、大谷日向子の思いは募っていった。大学に進学して、社会人になっても、指さえ触れることもなく、ただ思い続けた12年。それでも日向子の気持ちが、離れることはなかった。
川端康成文学賞を受賞した表題作の他、「小田切孝の言い分」「アーリオ オーリオ」を収録。

こんな女の人に、ずっと側にいてもらったら、いいだろうな、なんて考えてしまった。

日向子と小田切は、実に不思議な2人だった。
平行な2本の直線は、どこまで遠くまで伸びていっても、永遠に交わったりはしない。
2人の間の距離は、互いに近づくことも離れることもない。
その、“ちょうどいい”距離を保ち続ける。
結婚はしないのに、葬式はするのだ。

友達でもない、恋人でもない、家族でもない。

「袋小路の男」と「小田切孝の言い分」は連作で、2人のその後をちょっと書き方を変えて書いている。

「袋小路の男」では、“あなたは…”と日向子の目線からの世界で表現されたものが、
「小田切孝の言い分」になると、“あいつは…”と小田切の側から見る世界が加わって、ちょっと違ったテイストに仕上がっている。
なるほど、こういう続編の書き方もできるんだ、と。
どっか行きましょうよ、と言えば小田切は、そうだね、近いうちに、と答える。しかしその「近いうち」が近いうちに来たためしがない。


「アーリオ オーリオ」は、この本に収められた3作品の中では、私は一番これが好きだ。
主人公は、工学部出身で、科学が好きで、何より星が好きな人で、そんなところに、私と重なる部分を小さく見つけた気がして、親近感を感じたからかもしれない。
池袋のプラネタリウムとか、群馬の天文台が登場するのは、ポイントが高い。

地球から遠く離れたところにある星の光は、光ってから私たちの目に届くまでに何年もの時間がかかる。
そこに、書いてから相手に読まれ返事が来るまでに数日間のタイムラグがある「手紙」を重ねているところが、何とも素敵じゃないか。
「手紙ってリアルタイムじゃないじゃん」
「いいんだよ。タイムラグがあても」
「手紙かあ……」

コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City
県立ぐんま天文台

絲山秋子 Official Web Site

2007-11-29

『RUN!RUN!RUN!』桂望実 を読んで


RUN!RUN!RUN! (文藝春秋)桂 望実RUN!RUN!RUN!
(文藝春秋)
桂 望実


souiunogaii評価 ハート3つ

タイトルと表紙が気に入って、どんな内容なのかは全然確かめずに、この本を選んだ。
つぶれたシューズの写真に、「この本は良い!」って予感を強く感じた気がした。

著者は桂望実(『県庁の星』が映画化されている)。

読み始めると、大学の陸上部で箱根駅伝を目指す人たちの話だと分かった。
正直、「あぁ……」と思った。私はスポーツ(特にマラソンや駅伝)にはあまり興味が無い。駅伝を観戦したりすることなど、無い。面白いポイントが分からないのだ。

しかし、この本を読んで、そういった考えは変わったかもしれない。
表紙を見たときの「この本は良い!」の予感は、やっぱり合っていた。
ページをめくるうちに、すっかりその世界に入り込んでしまった。
もう、一気に読んでしまった。
駅伝選手の話で、こんなにも面白い小説ができるなんて、驚きだった。感動だった。
文藝春秋書誌ファイル 内容紹介 より
アスリートとして最高の資質を持つ主人公が知った事実とは。箱根駅伝に懸ける仲間と走るうちに、閉じかけていた世界が開いていく

長距離ランナーとしての高い能力を持って生まれ、地道な努力も重ねてきた反面、自分以外には興味がなく、仲間も必要としなかった岡崎優。箱根駅伝での優勝を狙う陸上部のメンバーからは猛反発をくらうが、同じ1年生のムードメーカー・岩本だけは優を尊敬し庇う。そんな中、突然の兄の死をきっかけに、優は岩本をサポートする立場に追い込まれるのだが……。
映画にもなった「県庁の星」の大ヒットで、今大注目の著者が、過酷な運命を背負わされた青年の友情と成長を熱く爽やかに描きます。

とにかく主人公・岡崎優の描かれ方がいい。
大学1年生の若い彼は、はじめは「はぁ?コイツ何様だよ!」と言われるような、天才気取りで生意気な少年だった。
(その上、裕福な家庭に育ち、経済的にも恵まれている)
周囲から反感を買い続ける。

でも不思議と、私は彼には腹が立たなかった。

そんな彼が、あるきっかけから少しずつ変わっていく。
両親、兄、陸上部の“仲間”、コーチ、周りの人間たちとのつながりを少しずつ意識するようになっていく。
ずっと、自分のためだけに生きてきた人間に、初めて「他の誰かのために」という気持ちが芽生えていく。
気持ちがギザギザになっていくのはなんでだろう――。自分の心のことなにに、わからないことが多すぎる。

そういう、一人の人間の内面の変化の様子が、丁寧に丁寧に表現されている。
悩んで、苦しんで、迷って、それでもゆっくりと大きくなっていく彼の姿が、たまらなく素敵に見えた。
こういうのが、小説を読む楽しみだよな、そう思う。

陸上というスポーツの話なのに、この小説には主人公が走る試合のシーンがほとんどない。
大部分を占めるのは、トレーニングのシーン。
それでも、まったく退屈せずにどんどん読み進められるのは、やっぱり文章の力、作者の力なんだろう。
努力はね、裏切らない神様だ。努力した分、必ずご利益がある神様だ。だけどこの神様はのんびり屋で、ちょっと気まぐれだから、いつご利益があるかはわからない。だから神様を信じられなくなるときがある。でもちゃんと見てる。知ってる。

この本を読んで、やっぱり良かった。
来年の箱根駅伝が、今までとは大分違った気持ちで観戦できそうな、そんな気がしてくる。

人であるために走る あさのあつこ :文藝春秋 本の話 私はこう読んだ
県庁の星 (小学館)桂 望実県庁の星
(小学館)
桂 望実

ボーイズ・ビー (幻冬舎文庫)桂 望実ボーイズ・ビー
(幻冬舎文庫)
桂 望実
2007-11-27

『最速への挑戦 新幹線「N700系」開発』読売新聞大阪本社編 を読んで


最速への挑戦―新幹線「N700系」開発 (東方出版)読売新聞大阪本社最速への挑戦
新幹線「N700系」開発
(東方出版)
読売新聞大阪本社

souiunogaii評価 ハート3つ

JR東海・JR西日本が共同で開発を進めてきた最速の次世代新幹線車両N700系。
その開発の大詰めを追う、読売新聞大阪本社版の連載(2004年1月〜05年3月)と、2000年に大阪府内版で連載された「新幹線物語」をまとめる。
新幹線の開発に情熱を傾けた鉄道技術者たちの熱い思い、現場の苦闘を、多くのカラー図版と共に綴る

今年2007年、N700系という新しい新幹線車輌がデビューした。
速度はもちろん、乗り心地・快適さにおいても、これまでで最高の新幹線に仕上がっているという。ある意味での「完成形」だ。
もくじ
I 最速への挑戦 新幹線「N700系」開発
第1章 技術者たちの挑戦
第2章 こだわりの技術
第3章 先行試作車
番外編

II 新幹線物語
第1章 夢に向かって
第2章 進化する車両
第3章 高速鉄道の未来

本書には、そのN700系の開発の物語が、主として技術者たちにスポットを当てて描かれている。
東海道の線路にはカーブが多い。そこを減速せずに走行するための数々の新技術。
高速化に伴う騒音問題・振動問題を解決するための試行錯誤の連続。
そして、高速化・省エネ化のための徹底した軽量化。

最先端のモノつくり技術の話が、簡潔明快な文章でとにかく「分かりやすく」読めるのは、本書が新聞の連載記事を元に作られたものだからか。

JR東海、JR西日本、日本車両、日立製作所、川崎重工、三菱電機。
限界を超える高いレベルが要求される世界で、それぞれの技術者たちの、苦しみながらも「何とかして実現させてやるんだ」という、その姿が、たまらなく輝いている。カッコいい。

革命と言われた300系を作ったJR東海、世界最高速の500系を作ったJR西日本。
N700系では共同開発という形を選んだ2社の、鉄道会社としての性格の違いなんかも説明されているが、これもまた興味深い。

本書に書かれているのは、N700系のことだけにとどまらない。
0系、100系、300系、500系、700系と続く東海道・山陽新幹線の歴史。
現場からトップまで、様々な立場のJR職員たちの思い。
リニア計画を含む、将来の新幹線への展望。
さらには、ヨーロッパ・東アジア諸国など海外の高速鉄道の話も。

私が小学生のときに、300系がデビューした。
「この新幹線は、何てカッコいいんだ!」と興奮したのを今でも覚えている。
「大人になったら、この新幹線の運転士になりたい」などと思ったりした。
まさに、あこがれの超特急だった。
その300系や500系が、N700系の投入に伴って東海道新幹線から徐々に引退していくというニュースを聞いたときには、あらためて時代の流れとテクノロジーの進化を思い知った。

スピード、快適、利便性の向上は、まさに「すごい」の一言。
次は、料金でも「すごい」と思える改革を、JRに期待したい。

n700.jpg
新しい新幹線N700系スペシャルサイト :JR東海
新幹線ガール (メディアファクトリー)徳渕 真利子新幹線ガール
(メディアファクトリー)
徳渕 真利子


souiunogaii評価 ハート4つ

【関連記事】
『新幹線ガール』徳渕真利子 を読んで
2007-11-25

PanasonicのTVCM「見たい世界を」 を見て


ちょっと前のPanasonicのプラズマテレビVIERAのTVCM。
「いちばん見たいモノは何ですか?」の問いかけに、世界各地の子供が答えをリレーしていく。


企業宣伝 ビエラ 見たい世界を :チャンネル パナソニック

「いつか雪を見てみたいな」→「キレイな青い海が見たい」→「高いビルが見たい」→「地平線」→「地面の下の電車」→「いちばん高い山」→「ゾウさん」

大石裕次さんの作る映像と、タテタカコさんの歌う「君は今」とが、ぴったり合ってる。
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