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2011-04-17

『往復書簡』湊かなえ を読んで


往復書簡往復書簡
(幻冬舎)
湊かなえ


souiunogaii評価 

内容紹介
手紙だからつける嘘。手紙だから許せる罪。手紙だからできる告白。
過去の残酷な事件の真相が、手紙のやりとりによって明かされていく。
衝撃の結末と温かい感動。書簡形式の連作ミステリ。
もくじ
十年後の卒業文集
二十年後の宿題
十五年後の補修


ミステリー短編3部作。
どれも、手紙のやりとりで、過去の事件の真相が明かされていく、というスタイルの物語。
手紙ならではの、書いてから相手に届くまでの時間差。
そして、書いてあることが真実なのか、嘘、なのか。
最後の最後で、事件の真相を「告白」する手紙が来て、すべてが明らかになる、
そしてちょっとしたサプライズが待っている、というのは、いかにも湊かなえらしい作風。

私が特に、やられた、と思ったのは最後の「十五年後の補修」かな。
最後の「十五年後の補習」にやられました。最後感動的涙の嵐に溺れて放心状態!久々に感動モノだったなぁ。この短編だけの本だったら間違いなく★5つでした。それぐらい良かった。
"やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!!

そうそう、万里子と純一の、お互いへの愛情が詰まった手紙、そしてあの感動的なラスト。
やっぱり湊かなえ、すごいです。


手紙で交わす「告白」 湊かなえさん新作『往復書簡』 :asahi.com (2010/10/14)

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『少女』湊かなえ を読んで
2011-04-17

『吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋ゴコロ』山本渚 を読んで


吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋ゴコロ(MF文庫 ダヴィンチ) (MF文庫ダ・ヴィンチ)吉野北高校図書委員会3
トモダチと恋ゴコロ
(MF文庫 ダヴィンチ)
山本渚


souiunogaii評価 


内容紹介
どうしよう。いまさら「好き」なんて……
藤枝、かずら、そして大地の関係に異変が!?
好きと友達の境界線は、どこ?

高校2年の秋、男友達の大地に彼女ができて、複雑な気持ちになっていたかずらに、藤枝はまっすぐな想いを向けてくれた。
あれから1年――
進路に悩みながら、かずらは、友達としてそばにいてくれる藤枝への、想いの変化に戸惑っていた。
一方、大地は、友人の小嶋がかずらを「好きだ」と言い出したのをきっかけに、かずらを女の子として意識しはじめて……。

すっかりファンになってしまった「吉野北高校図書委員会」シリーズの第3巻。

今回の主役は、かずら、藤枝、そして大地。

高校3年、受験生となって、自分の将来のことを真剣に、必死に考える中で、
自分の気持ちと向き合い、葛藤する彼らの姿が、とても眩しかった。

第1巻で、藤枝がかずらに告白した後、二人はトモダチとしてお互いを見てきたのだけれど、
それから進路のことを考えるなかで、次第に自分の本当の気持ちに気付かされ、
相手に対してどう接するべきかを懸命に考え、悩む。
そんなかずらと藤枝の姿は、もう、これぞ青春小説な感じで、
このシリーズ通しての魅力だと思う。


「ほなって、今更好きって……どうしようもないやん」
口に出してみると泣きそうになった。
去年の秋、藤枝を傷つけたのは私自身で……
(中略)
藤枝にとってはもう私はただの友達なのだ。
私の気持ちはどう考えてみても「今更」にしかならない。
こんな行き場のない気持ちは欲しくなかった。


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『吉野北高校図書委員会』山本渚 を読んで
『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』山本渚 を読んで
2011-03-22

『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』山本渚 を読んで


吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋 (MF文庫 ダ・ヴィンチ や 1-2)吉野北高校図書委員会2
委員長の初恋
(MF文庫ダ・ヴィンチ)
山本渚


souiunogaii評価 

内容紹介
いつもと変わらない日常、だと思っていた。だけどある日突然、「好き」が訪れた……。
あこがれから初恋へと変わっていく、少年の甘酸っぱい葛藤を描いた、シリーズ第2弾。

図書室で、恋をした。
図書委員長・ワンちゃんの憧れは、いつものほほんと穏やかにみんなを見守ってくれる司書の牧田先生。
ある日、進路のことで家族ともめたワンちゃんは、安らぎを求めて図書室へ。
だけどそこで出会った牧田先生の意外な素顔に動揺して……。(「委員長の初恋」)

提出しなければいけない進路調査票、かずらへの想いと微妙な関係に悩む藤枝は……(「希望の星」)

前作「吉野北高校図書委員会」ですっかりこの物語のファンになってしまったのですが、
この2作目もとても良かったです!

今回の主役は、委員長のワンちゃん(岸本一)。
彼が、牧田先生に恋をしてしまう、というステキなお話です。

恋、進路、友達、さまざまなことについて、
自分の思い描く理想と、実際の現実とのギャップに悩みながら懸命に自分を作っていく姿が、
独特の方言を交えた柔らかな文章で綴られています。

ああ、もうあかん……。僕はこの人が好きなんや。頭の中がひゅうっと冷えて、頭が真っ白になった気がした。
そして、その瞬間、僕は何かに白旗を上げた。僕たち生徒のことを本気で心配する先生のこと、僕はいつの間にか好きになっとったんや……。

そして、後半は藤枝高広くんが、将来の進路について悩み・答えを出す、という短編。
こちらも、ザ・青春小説な感じで、とても爽やかな気持ちになれます。

章ごとに、一人称になる人物が変化していくのも、互いがどういう風な気持ちで相手を見ているのかがリアルに伝わってきて、読んでいてとっても面白い。


本日の『山本渚』・著者公式ブログ

表紙の今日マチ子さんの絵も、すごく好きだ。

【関連記事】
『吉野北高校図書委員会』山本渚 を読んで
『センネン画報』今日マチ子 を読んで

センネン画報 その2センネン画報 その2
(太田出版)
今日マチ子


2011-03-22

『ハル、ハル、ハル』古川日出男 を読んで


ハル、ハル、ハル (河出文庫)ハル、ハル、ハル
(河出文庫)
古川日出男


souiunogaii評価 

内容紹介
この物語は全部の物語の続編だ」
――親に捨てられ、行き場を失った少年と家出少女、リストラされた中年男。
世間からはみ出してしまった3人のハルが世界を疾走する。
乱暴で純粋な人間たちの圧倒的な"いま"を描き、話題沸騰となった著者代表作。
表題作に加え、「スローモーション」「8ドッグス」を収録。


「ハル、ハル、ハル」の世界は、次ような一文で始まる。
この物語はきみが読んできた全部の物語の続編だ。

読んでいる時の、あの感じ。
読み終えた後の、あの感じ。
とにかく、衝撃的だった。何もかもが。
"言葉"というものが生み出すチカラ、そういうものがこの物語から伝わってきた。
すごい。そう思った。

題名となっているハルとは、この物語の3人の登場人物だ。

親に捨てられた少年・春臣、13歳。
家でした女子高生・三葉瑠、16歳。
タクシー運転手の中年男・原田悟、41歳。

この3人の、奇妙なロード小説。

一つひとつのフレーズの選び方、つなぎ方がとても面白いし、
多様される太字の効果も、上手い。

冒頭からラストまで、全力疾走の感じが、読んでいてすごく快感。

古川日出男、癖になりそうな作家に出逢ってしまったと思う。

「文学はテロだ!そしてこの小説は、天才・古川日出男が仕掛けた恐るべき時限爆弾だ」
太田光(爆笑問題)


「とにかくこの作品が大好きです。読むとすごくテンションがあがって、トリップしちゃう感じ!」
成海璃子


『ハル、ハル、ハル』刊行記念特設サイト:河出書房新社

ハル、ハル、ハル [著]古川日出男 マジやばいっすよ、この小説は:asahi.com書評

2011-03-21

『PENで撮る簡単かわいい写真』山本まりこ を読んで


PENで撮るかんたんかわいい写真 ~思いどおりのイメージでたいせつな時を残すレシピ集 (美術のじかん)
PENで撮るかんたんかわいい写真
思いどおりのイメージでたいせつな時を残すレシピ集
(技術評論社)
山本まりこ



souiunogaii評価 


本が好き!より献本

もくじ
Part.1 Lite編 カンタン!イメージどおりの写真撮影
Part.2 雰囲気で撮る イメージで残す「私」写真
Part.3 旅編 旅の記憶を残す
Part.4 動画編 流れる時間を動きで表現
Part.5 カスタマイズ 自分だけのPENをつくる
Part.6 基本操作 PENの基本を知ろう


オリンパスのマイクロデジタル一眼カメラに「PEN」というシリーズがあります。
宮崎あおいさんがCMをしている、あのステキなカメラです。

本書は、写真家の山本まりこさんが、そのPENを使って、「こんな写真を撮りたい!」というイメージを実際の写真にするための方法を、分かりやすく丁寧に解説してくてたマニュアル本です。

一眼カメラで写真を撮るときの基本的なポイントである、
露出、ピント合わせ、被写体深度、シャッター速度、といったことを、
E-PENというカメラではどのボタンを操作すればよいのか、
それらを順番に、初心者向けの分かりやすい言葉で伝えてくれます。

本書が親切なのは、とにかく写真が豊富に使われていること。
「そうそう、こういう写真が撮りたいんだよ」というイメージを的確にとらえたサンプル写真。
そして、手順を説明するための操作画面の写真。
とにかく、これを見ればすぐに分かる、そしてすぐに試したくなる。
山本さん自身がPENで撮られたという写真は、どれもとても素晴らしい作品ばかりで、
写真集として見ているだけでも十分楽しめます。

写真には「愛」が大切です。

被写体に愛を持って、レンズを向けて、撮る。それが愛のある写真となり、ただ撮るだけでなく心の込もった写真となって残っていく。撮ることだけに夢中になるだけでなく、被写体と向き合って心を込めてシャッターを押してみてください。


そして、オリンパス独自の技術、「アートフィルター」
これを効果的に使う方法も、分かりやすく丁寧な解説で教えてくれます。

この本を手に取ったら、すぐにでもオリンパスのE-PENを持って外に出かけて写真を撮りたくなります。


写真家・山本まりこホームページ


olympus_pen.jpg
オリンパス PEN スペシャルサイト

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-P2OLYMPUS マイクロ一眼
PEN E-P2





PENで撮るかんたんかわいい写真 〜思いどおりのイメージでたいせつな時を残すレシピ集
  • 山本まりこ
  • 技術評論社
  • 1764円
Amazonで購入
書評
2011-03-13

東京電力の3月14日以降の計画停電の計画表および詳細情報まとめ


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東京電力のホームページがアクセスしづらい状況になっているので、
3月14日の輪番での計画停電の計画表(PDF)のコピーを配布します。

※[注意]内容が訂正されている場合もあるので、最新版は東京電力ホームページをご覧ください。

・東京都
http://www.tepco.co.jp/images/tokyo.pdf

・神奈川県
http://www.tepco.co.jp/images/kanagawa.pdf

・千葉県
http://www.tepco.co.jp/images/chiba.pdf

・埼玉県
http://www.tepco.co.jp/images/saitama.pdf

・山梨県
http://www.tepco.co.jp/images/yamanashi.pdf

・群馬県
http://www.tepco.co.jp/images/gunma.pdf

・茨城県
http://www.tepco.co.jp/images/ibaraki.pdf

・栃木県
http://www.tepco.co.jp/images/tochigi.pdf

・静岡県
http://www.tepco.co.jp/images/numazu.pdf

東京電力ホームページはてなブックマーク


輪番停電(時間限定の停電)についての詳細:痛い信者(ノ∀`)はてなブックマーク

電車運行減、コンビニ24時間断念…輪番停電、生活直撃:MSN産経ニュース(2011/03/13 22:06)

計画停電に伴う明日の小田急線の運行について(2011/3/13) :小田急電鉄
計画停電に伴う3月14日(月)の東急線の運行について:東急電鉄

東京電力、東北電力管轄の地域の方へ 効果的な節電と停電の対処方法をご案内します:Yahoo!JAPANはてなブックマーク

計画停電(輪番停電)の情報は東京電力以外のサイトにもあります:F.Ko-Jiの「一秒後は未来」はてなブックマーク

計画停電が出来るのは最高級の配電技術があるということ:高円寺/阿佐ヶ谷ようじょう通信はてなブックマーク

計画停電への備え|計画停電関連の役立ちそうなサイトまとめ:男子ハックはてなブックマーク
2010-12-12

『ぼくらのひみつ』藤谷治 を読んで


ぼくらのひみつ (想像力の文学)ぼくらのひみつ
(想像力の文学 早川書房)
藤谷治


souiunogaii評価 


本が好き!より献本。

内容紹介
ベストセラー『船に乗れ!』の著者が贈るゆるやかな青春小説
こんなこと信じてもらえるだろうか。ぼくの時間は2001年10月12日金曜日の午前11時31分で止まってる。喫茶店でコーヒーを飲む。部屋に戻り昼寝をする。起き上がってぼーっとする、文章を書く、顔を洗う、町を歩く、これだけしてもずっと11時31分。
そんなとき京野今日子と出逢ったから、僕のせいで彼女も11時31分にとどまることになってしまった。
やがてぼくらは思い立って、ある計画を考えるのだけど……
止まっているこの時から、ぼくらはゆっくり歩き出す。
スローモーションの新・青春小説。


とっても面白かった!

藤谷治さんの作品を読むのはこれが初めてなんだけど、この一冊ですっかりファンになってしまうくらい、とても楽しませてもらった。


主人公の「ぼく」がおかれてしまった奇妙な状況、それがこの物語のすべてだ。
時間の流れが止まってしまった。
その「止まっている」という現象が何とも不思議なのだ。
これはもう、実際に読んでもらう他になかなか理解してもらうのが難しいのだけど、
とにかく不思議、そう表現するしかない。

そして、その不思議な世界を描くのに、主人公が一人称で綴る「ノート」を読者が読んでいるという形式を用いているのが、非常に巧みだ。

もくじ
ノートI シチュエーション
ノートII 発端
ノートIII 金銭
ノートIV ミドリ
ノートV 京野今日子(1)
ノートVI 京野今日子(2)
ノートVII 情勢論
ノートVIII 哲学
ノートIX 哲学対話
ノートX 旅立ちのまえ
ノートXI 旅(1)
ノートXII 旅(2)
ノートXIII 旅(3)
ノートXIV ゆるいシステム
ノートXV チェス
ノートXVI 筆談
ノートXVII


物語の進み方は、非常にゆっくりで、一体この先どうなるんだろう、という読者の思いに反して、主人公のおかれた時間が止まっているという状況は全く変わることがない。
途中少しじれったく感じたころに、絶妙なタイミングで、彼女(京野今日子)が現れ、そして彼(ぼく)は、自ら何かを変えようと行動し始める。

いたるところに引用される、ヴァジニア・ウルフやカポーティの小説の一節が、
これまた不思議な効果を引き出していて、物語の世界観を作っている。


そこからラストまでの展開、物語が徐々に加速していく感じが、読んでいてとても興奮した。
そして、あの超衝撃的なラストには、もう感動して言葉が出ない。
それまで気になっていた謎を、一気に答えに導いてくれる、あの最後の一文。
作者がこの小説にこめたパワーが解き放たれた瞬間のあの衝撃は、しばらく忘れられない。




冷血 (新潮文庫)冷血
(新潮文庫)
トルーマン・カポーティ


2010-11-28

鹿児島に行ってきた


種子島・屋久島からの帰り、飛行機の時間までちょっと余裕があったので、
鹿児島市内をぶらぶら歩きました。

ガイドブックにも載っていて、気になっていたラーメン屋「のぼる屋」に行ってみました。
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メニューは「ラーメン」のみ。(一杯1,000円、大根の漬物付き)
とっても美味しかった。
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店構えはいかにも老舗って感じ。カウンター10席と狭いながらも雰囲気のある店内。
帰りにミカン・ボンタン飴・桜島の写真のおみやげまでいただきました。

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2010-11-28

屋久島に行ってきた(映画「もののけ姫」の舞台を訪ねて)


種子島から、次は屋久島に移動します。
二つの島の間にも、高速船トッピーと高速船ロケットが運行されています。

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屋久島・宮之浦港に到着。
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宮之浦港からは白谷雲水峡の入口まで行くバスが出ています。
(本数が少ないので、最新の時刻表を事前に要チェック)
屋久島 まつばんだ交通
いわさきグループ(種子島屋久島交通)路線バス