HOME > 本(小説)山本渚 :このページの記事一覧
『吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋ゴコロ』山本渚 を読んで[2011-04-17]
『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』山本渚 を読んで[2011-03-22]
『吉野北高校図書委員会』山本渚 を読んで[2010-04-25]

2011-04-17

『吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋ゴコロ』山本渚 を読んで


吉野北高校図書委員会3 トモダチと恋ゴコロ(MF文庫 ダヴィンチ) (MF文庫ダ・ヴィンチ)吉野北高校図書委員会3
トモダチと恋ゴコロ
(MF文庫 ダヴィンチ)
山本渚


souiunogaii評価 


内容紹介
どうしよう。いまさら「好き」なんて……
藤枝、かずら、そして大地の関係に異変が!?
好きと友達の境界線は、どこ?

高校2年の秋、男友達の大地に彼女ができて、複雑な気持ちになっていたかずらに、藤枝はまっすぐな想いを向けてくれた。
あれから1年――
進路に悩みながら、かずらは、友達としてそばにいてくれる藤枝への、想いの変化に戸惑っていた。
一方、大地は、友人の小嶋がかずらを「好きだ」と言い出したのをきっかけに、かずらを女の子として意識しはじめて……。

すっかりファンになってしまった「吉野北高校図書委員会」シリーズの第3巻。

今回の主役は、かずら、藤枝、そして大地。

高校3年、受験生となって、自分の将来のことを真剣に、必死に考える中で、
自分の気持ちと向き合い、葛藤する彼らの姿が、とても眩しかった。

第1巻で、藤枝がかずらに告白した後、二人はトモダチとしてお互いを見てきたのだけれど、
それから進路のことを考えるなかで、次第に自分の本当の気持ちに気付かされ、
相手に対してどう接するべきかを懸命に考え、悩む。
そんなかずらと藤枝の姿は、もう、これぞ青春小説な感じで、
このシリーズ通しての魅力だと思う。


「ほなって、今更好きって……どうしようもないやん」
口に出してみると泣きそうになった。
去年の秋、藤枝を傷つけたのは私自身で……
(中略)
藤枝にとってはもう私はただの友達なのだ。
私の気持ちはどう考えてみても「今更」にしかならない。
こんな行き場のない気持ちは欲しくなかった。


【関連記事】
『吉野北高校図書委員会』山本渚 を読んで
『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』山本渚 を読んで
2011-03-22

『吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋』山本渚 を読んで


吉野北高校図書委員会2 委員長の初恋 (MF文庫 ダ・ヴィンチ や 1-2)吉野北高校図書委員会2
委員長の初恋
(MF文庫ダ・ヴィンチ)
山本渚


souiunogaii評価 

内容紹介
いつもと変わらない日常、だと思っていた。だけどある日突然、「好き」が訪れた……。
あこがれから初恋へと変わっていく、少年の甘酸っぱい葛藤を描いた、シリーズ第2弾。

図書室で、恋をした。
図書委員長・ワンちゃんの憧れは、いつものほほんと穏やかにみんなを見守ってくれる司書の牧田先生。
ある日、進路のことで家族ともめたワンちゃんは、安らぎを求めて図書室へ。
だけどそこで出会った牧田先生の意外な素顔に動揺して……。(「委員長の初恋」)

提出しなければいけない進路調査票、かずらへの想いと微妙な関係に悩む藤枝は……(「希望の星」)

前作「吉野北高校図書委員会」ですっかりこの物語のファンになってしまったのですが、
この2作目もとても良かったです!

今回の主役は、委員長のワンちゃん(岸本一)。
彼が、牧田先生に恋をしてしまう、というステキなお話です。

恋、進路、友達、さまざまなことについて、
自分の思い描く理想と、実際の現実とのギャップに悩みながら懸命に自分を作っていく姿が、
独特の方言を交えた柔らかな文章で綴られています。

ああ、もうあかん……。僕はこの人が好きなんや。頭の中がひゅうっと冷えて、頭が真っ白になった気がした。
そして、その瞬間、僕は何かに白旗を上げた。僕たち生徒のことを本気で心配する先生のこと、僕はいつの間にか好きになっとったんや……。

そして、後半は藤枝高広くんが、将来の進路について悩み・答えを出す、という短編。
こちらも、ザ・青春小説な感じで、とても爽やかな気持ちになれます。

章ごとに、一人称になる人物が変化していくのも、互いがどういう風な気持ちで相手を見ているのかがリアルに伝わってきて、読んでいてとっても面白い。


本日の『山本渚』・著者公式ブログ

表紙の今日マチ子さんの絵も、すごく好きだ。

【関連記事】
『吉野北高校図書委員会』山本渚 を読んで
『センネン画報』今日マチ子 を読んで

センネン画報 その2センネン画報 その2
(太田出版)
今日マチ子


2010-04-25

『吉野北高校図書委員会』山本渚 を読んで


吉野北高校図書委員会 (MF文庫ダ・ヴィンチ)吉野北高校図書委員会
(MF文庫ダ・ヴィンチ)
山本渚


souiunogaii評価 

内容紹介
図書委員たちの、揺れる想い
まっすぐには進めなかった、もどかしい、あのころの日々。
大好きだからこそ生まれる、割り切れない想い……
懐かしく、そして切ない、高校生たちのきらきらした姿を描き出す。

男友達の大地と大好きな後輩がつきあいだした。彼女なんてつくらないって言ってたのに――。
二人に接するうち、大地への微妙な想いに気づいてしまったかずら。
一方藤枝は、気持ちにふたをするかずらへの、一途な想いともどかしさを抑えきれず……。
悩み、揺れ動く図書委員たちを描いた第3回ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞受賞作が文庫書下ろしで登場。
解説は女優の堀北真希。

表紙が今日マチ子さんのイラストで、これを見た瞬間に「あ、これは絶対に素敵な物語だ」って直感がビビッとあって、思わず手に取った本書。
読んでみての感想は、とっても良かった!

私の大好きな青春ど真ん中な爽やかキラキラ瑞々しい物語で、もう一気にこの作品の世界にハマってしまった。

物語の舞台は、徳島県にある高校。
図書委員として、学校の図書室に集まった若い男女の恋と友情のお話。

登場人物たちがみんなとっても素敵なキャラクターで、特に川本かずらがとっても爽やかな女の子で、とってもイイ。
いっそ、大地のことを好きだったらよかった。あゆみのことを嫌いになれたらよかった。今の状況を憎めたらよかたのに……、ただ淋しいだけだなんて。とことんどうしていいか分からない。

章ごとに、一人称になる人物が変化していくのも、互いがどういう風な気持ちで相手を見ているのかがリアルに伝わってきて、読んでいてとっても面白い。

巻末の堀北真希さんの解説も、とってもイイ。
読んでいるうちに、いつのまにか思考回路が一昔前に戻っていたみたいで、心の中ではかずやあゆみと同じ制服を着ていました。
図書館の様子や、登場する生徒たちの個性や行動、一つ一つの描写が、すっと私を吉野北高校へ連れて行き、ドキッとしたり、チクッとしたり、イラッとしたり、私も甘酸っぱい青春時代を一緒になって過ごしていました。

第2巻、第3巻もあるみたいなので、ぜひ読んでみようと思う。