
ぼくだけの☆アイドル (光文社)
新堂 冬樹

内容紹介
27歳、彼女なし。情けないヤツだけど、だんだん可愛く見えてくる。
みーちゅんは、ぼくのもの。でも、それは二人だけの秘密なんだ――。
度胸も行動力もないけれど、わりとまじめで一生懸命、かなり夢見がちな27歳・あきおくんに訪れる、絶好のチャンスと最悪のピンチ。
めざせ、第二の『電車男』!
絶対に無理だとわかっていても、アイドルに真剣に想いをよせたって、いいじゃない。
ファンタジック・ニート青春小説。
2007年に永井大主演でドラマ化もされた小説です。
主人公は、昆虫ショップで働くオタクな青年、あきお。
アイドルのみーちゅんが脳内彼女、極度の妄想癖と虚言癖あり。
真面目でいいやつなんだけど、行動がすべて裏目に出て、現実世界ではなかなか報われない。
そんな彼の前に突然に現れた桜子という可愛い少女。
二人の間に訪れるとんでもなサプライズ的結末が面白い。
物語は、ほとんど主人公あきおの脳内のセリフを中心に構成されてていて、彼の気持ちがダイレクトに伝わってきて、無意識にいつのまにか彼の世界に入り込んでしまっていた。
彼の周りを取り囲む人物たちも、くせのあるヤツばかりで、面白い。
自己中心の塊の店長。要領のいい後輩。そして九州なまりの強い母親。
楽しい人たちばかりだ。
そして何より、桜子があきおをからかう場面での、彼の脳内の描写が、抜群に楽しい。
「や、やめろよ……やめろってっ」
僕は、桜子の手から逃れ、蚊でも追い払うように頬をはたいた。
いら立ちが、その行為に表れていた。
桜子にたいするいら立ちだけではなく、「お子ちゃま」扱いされることに心地好さを感じている自分に、よりいっそう、いら立ちを感じる自分がいた。








